【音楽理論】TDSの働き

一般的に親しみのある音階「ドレミファソラシド」は、それぞれがもつ特性があります。
その特性こそがTDS。
は?T(東京)D(ディ●ニー)S(シー)??

いいえ。違います。
正しくは、

T:トニック(Tonic)
D:ドミナント(Dominant)
S:サブドミナント(Sub Dominant)

バンドをされていた方は、「ドミナントセブンスコード」って触れたことあるのではないでしょうか?
それこそが、上記TDS(以下TSD)の中のドミナント性質をもった和音を指します。

へぇ~~。で、結局TSDの性質ってなんなの?難しそう。。。
理論って名前がつくと堅苦しく感じますよね(笑)でも、暗い音だなぁ、とか。明るい音だなぁ。不協和音だなとか音の感覚を皆さんはお持ちですよね?その感覚には裏付けがある。それが TSD なのです。
なんとなく感じているものには、理由がある。その理由こそが理論なのです。

理論を学ぶことで、点と点が線になる!そんな奥深くて面白い音楽のお話です(笑)

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ドレミファソラシド以外にもある音階の表現

まず、 TSD をお話しする前に前段があります。
ドレミファソラシド。音階といったら、まずはこれがメジャーですね。
しかしながら、ドレミファソラシド以外にも呼び方が複数あります。
音楽理論では、★がついている音階が最も重要になってきます。

  • ド・レ・ミ・ファ・ソ・ラ・シ(イタリア)
  • C・D・E・F・G・A・B(アメリカ・イギリス)
  • ★Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ・Ⅳ・Ⅴ・Ⅵ・Ⅶ(ディグリーネーム)
  • ハ・ニ・ホ・ヘ・ト・イ・ロ(日本)
  • C・D・E・F・G・A・H(ドイツ 読み方は ツェー・デー・エー・エフ・ゲー・アー・ハー)

日本教育では、よくハ長調!イ長調!と聞きますが、これもドレミファソラシドのことを言っています。

ドレミファソラシドのドはド以外から始まってもドレミファソラシドと言う

この見出しだけ見るとクエスチョンですよね(笑)
まずは、下記の音を試していただきたい。

レ・ミ・ファ♯・ソ・ラ・シ・ド♯・レ

ドレミファソラシドに聞こえませんか?
これがCメジャースケールやEマイナースケールなどのスケールと呼ばれるものになります。
Cメジャースケールとなれば、C=ド。ドから始まるドレミファソラシドを指します。
Eメジャースケールとなれば、E=ミ。ミから始まるドレミファソラシドを指します。
メジャーとマイナーについては、今回は触れません。。。
が、メジャーは「明るい!楽しい!」イメージ。マイナーは「暗い。さみしい」イメージです。
この音の違いだけ覚えておけば入り口としてはOKです‼

音階をローマ数字で表そう

先ほどC=ド、E=ミと書きました。
同じようにローマ数字で表してみましょう。

<Cメジャー>
C=ド=Ⅰ
これ正解

<Eメジャー>
E=ミ=Ⅲ
これ不正解

なぜ不正解かというと、ローマ数字はドレミと違って音そのものの名称ではないからです。
音とは全く別の概念と考えてください。
Cメジャースケールといったら、まずCが”ド”の役割を果たします。そしてCがⅠになります。
Eメジャースケールの場合、Eが”ド”(最初の基準音)となるため、EがⅠとなります。

つまり、このようにローマ数字を重ねることになります。

<Cメジャースケール>
C・D・E・F・G・A・B
Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ・Ⅳ・Ⅴ・Ⅵ・Ⅶ

<Eメジャースケール>
E・F♯・G♯・A・B・C♯・D♯
Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ・Ⅳ・Ⅴ・Ⅵ・Ⅶ

音階を並ばせてみると分かりやすいですね。
つまりは、ローマ数字は、何調・何調という「何」がⅠ。調の始まりの音が「Ⅰ」になるのです。

TSD に所属する音

音階とディグリーネーム(ローマ数字)が分かったところで、それぞれどの音がTSDに該当するものなのかを説明します。
Cメジャースケールでお話しします。

ちょいと復習。Cメジャースケールを音階表示すると

C・D・E・F・G・A・B
Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ・Ⅳ・Ⅴ・Ⅵ・Ⅶ

でしたね。
早速ですが、CメジャースケールのTSDはそれぞれ下記の音に割り当てられます。

T:C・ド・Ⅰ
S:F・ファ・Ⅳ
D:G・ソ・Ⅴ

これだけだとTSDそれぞれの性質はわからないですよね。

TSDの性質

では、それぞれの持つ性質を説明します。

T(トニック):安定感、終始感を持たせる音
S(サブドミナント):TにもDにも進む曖昧な性格
D(ドミナント):強い安定感を求めてTに進む、不安定な音

Tはすべてを制するもの。すごく安定型。人間でいうと、仕事もできるしモテるし、イケメンだしみたいな人です。
Sはどっちにでもいける使い勝手のいい役回り。分かりやすくいうと、八方美人。笑
Dはかーなーり不安定で常に安定感を求めます。

音楽は、このTSDの性質から作られています。Dの音がきたらTに解決する。
これは、音楽の暗黙の了解みたいなルールです。
最近では、ルールを超越した曲も数多いですが。
よく、「不協和音」という言われるのは、この性質を無視した時に発生するものです。

近年では、この不協和音をうまく使っている曲もあるので、なんともいえませんが、クラシックで有名なバッハやベートーヴェンはこのTSDの性質を忠実に表現していました。(違う曲があったらすみません)ちなみにベートーベンはバッハの熱狂的なファンだったらしいです。

皆さん必ず一度は聞いたことのある「悲愴」はコード進行完璧に計算された曲です。当時は、コードという認識がなかったので、ディグリーネームで作成していたのでしょうね。

分かりやすいところでいくと、音楽の発表会の前に「チャーチャーチャーン」みたいなお辞儀する音ありますよね?
これを音にすると、

ドーシードー

コードにすると(和音)
CーGーC

TSDにあてはめると、
TーDーT

TSDの性質を思い出してください。
ドミナントは、不安定すぎて、トニックに戻りたがる。でしたね!
そうなんです!これこそがその性質です。

実際、このTDSは口で説明したり頭で考えるより、フィーリングで感じる方が早いです。
普段、耳にしている音の移動そのものがこのTDSだったりします。
なので、自然と人間には染みついている性質です。

この場では、言及しませんが、Tにもいろいろな種類があり、代理コードと呼ばれるものは、椎名林檎の曲に多く登場します。曲を終わらせたくないときの万能コードです。深くつっこむほど、音楽は深みがあり楽しいですね!!

曲遊びをする上で、知っていれば得だけども、実際は考えながら作るってことは私の場合ありません。まだまだ未完成の曲ばかりですが。すべてフィーリングwwホントはそれじゃぁ、だめなので。まだまだ修行が足りません・・・(笑)
「わかってる」とそれを忠実に「できる」というのは別物だと思ってます。
しかし、フィーリングでやってても困った時にこんな技を知っていたらすごく助かったりもします。JAZZのアドリブなんてコードが決まってたりするそうなのですが、こんなん知ってたら味つけれるんじゃないかな。

コード理解におすすめな本を紹介します!ピアノ・コードの使い方という本です。
初学者向けにゼロから手取り足取り教えてくれるドリルのような本です。

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