<こちらの記事は、キーイング関連記事の番外編となります。>
【キーイングシリーズ記事一覧】
この記事の内容
キーイング①「綺麗にキーアウトするための前処理」にて、映像のノイズ除去を行いました。
この中では、グレイン(除去)とアンシャープマスクを使ってノイズを取り除いていましたが、他にも使えそうなエフェクトはないかなと冒険してみたところ、
お?これちょっと使えるかもしれぬ!
※但しデメリットあり
と感じたエフェクトの組み合わせがありましたので、その備忘録となります。
作業環境
OS:Windows11
Software:Adobe AfterEffects v24.1
CPU:Intel Corei9-10900K
映像素材:ActionVFXのPractice Footage
ActionVFX:https://www.actionvfx.com/
ミディアン
ノイズ除去を施したい映像レイヤーを複製します。
片方のレイヤーにエフェクトから「ミディアン」を適用します。
ミディアンは、適用したレイヤーの色を均す効果があるエフェクトです。
半径をノイズが消える程度の値に調整してください。
ミディアンの設定が終わりましたら、レイヤーを非表示にします。
合成アリスマチック
ミディアンを適用していない映像レイヤーにエフェクトから「合成アリスマチック」を適用します。
第2ソースレイヤーにミディアンを適用したレイヤーを設定し、「エフェクトとマスク」に変更します。
元の画像とブレンドの値を変えることで、ミディアンレイヤーとの馴染ませ具合を調整できます。
デメリット
ミディアンの効果でノイズは軽減できるのですが、イマイチと感じる点もいくつかありました。
①全体的にぼやっとしてしまう
合成アリスマチックの「演算子」を乗算やオーバーレイにするとディテールが出るのですが、次のイマイチポイントが発生します。
②色が変わる
乗算やオーバーレイの合成モードを変えればもちろん色が変わってしまいます。
ノイズ除去として使えるかもー!と感じたわけですが、結論、「試す価値はあるが多用するものではない」に着地しました(笑)
ただし、このミディアンと合成アリスマチックの組み合わせは雰囲気作りに使えそうです。
合成アリスマチックの演算子を「スクリーン」にし、元の画像とブレンドにアニメーションキーフレームを打つことで、夢の中にいるような幻想的なもわっと感が表現できます。
ミディアン×合成アリスマチックは全体的にもわっとしたいときには使えそうですが、部分的にもわっと感を出したい時は、過去記事のブラー×リニアカラーキーの手法が使えそうです。
AfterEffectsには使ったことのないエフェクトが他にもあるので、色々遊んで発見がありましたらまた記事にしたいと思います!