【Premiere Pro】生成拡張キタ――!いじってみる

β版で試験運用されていた生成拡張が2025年4月のアプデで本番環境にリリースされました!
これから更に進化を遂げていく機能ではあるものの、現時点でどのくらい使えそうか、レビュー記事になります。

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環境

OS:Windows11
Software:Adobe Premiere Pro v25.2.1
映像素材:Adobe Stock

生成拡張の概要

現時点で、ビデオクリップで最大2秒オーディオクリップで最大10秒の延長ができます。

生成拡張の対象になるメディアにはいくつかの縛りがあります。
詳細は、Adobeのサイトをチェック!(https://helpx.adobe.com/jp/premiere-pro/using/generative-extend.html

特に注意したいプライバシーの部分は、「生成拡張に使用するメディアはAIモデルのトレーニングには一切使用されません。」と明記されています。
クライアントワークで安心して生成機能を使用できるのは有難いです。

生成拡張は、パネルに新規追加された一際カラフルなアイコンが当該ツールです。

生成拡張したクリップの「AI生成」を右クリックすると、再度生成をしたり、オリジナルに戻すことが可能です。

映像クリップの生成拡張

早速!2秒の延長をしてみる!

本記事では、多数の人が往来する複雑な映像をベースとして、どのくらいリアルな生成が出来るかを確かめていきます。

ベースとなる映像クリップの最後のコマがこちら↓

ではここから2秒延長します。
こちらが、生成拡張されたコマ↓

スゴッ!!!!!!!!

再現性の高さに驚きです。

生成されたクリップを数フレーム送っていくと↓

この不自然な部分は、元映像には存在しておらず、AIが補完してくれたパーツになります。
不自然な部分があるとはいえど、じっくり眺めないと分からないレベルで、全体的な完成度は高いです。

複雑な映像を用いると、一部で不自然な生成が生まれることが分かりました。
(生成AIの進化が著しいので、数年以内には不自然さはなくなると思います。)

では逆に、被写体が限定的な映像の場合、生成拡張はどのような結果を返してくれるのか検証してみました。
用いた映像は、開花のタイムラプス映像(Adobe Stock)です。

結果はこちら↓

完璧!

以上が映像の生成拡張でした。

β版でネスト+生成を繰り返すことで最大秒数を超えた拡張が出来たようですが、本リリースでは「ネストされたシーケンスはサポートしていません」となっております。

ネストではなく、一度、書き出してから再度拡張した場合、生成拡張ができました。
この最大2秒については、今後の技術開発に期待します!

オーディオクリップの生成拡張

まず初めに、生成拡張が出来なかったソースがいくつかありましたので、列挙します。
列挙したオーディオ以外にも、Adobeが対象外としているソースがありますので要チェックです。(https://helpx.adobe.com/jp/premiere-pro/using/generative-extend.html

  • 3秒以下のオーディオクリップ
  • 拡張開始ポイントがミュートの場合、生成されるものもミュート
  • コード(A♯など)の短いループ素材でも音楽扱い(それはそう・・・やむなし)

それでは、早速!炎の効果音を10秒拡張してみました。

生成結果は、、、イマイチ・・・
波形を見ても一目瞭然で、音圧が低くなってしまいました。

オーディオのリミックスツールと比較すると、今回の効果音では、リミックスツールに軍配が上がります。

続いて、公園の環境音を生成拡張してみました。

生成結果は、良い感じ!

結果、オーディオクリップ単体での生成拡張は、それに似たリミックスツールが既にあるので、利用シーンが少ないのではなかろうか?との感触を得ました。

ただし、そもそもこのオーディオ生成拡張は、映像の生成拡張とセットで使用されることを考えると、撮影した素材を伸ばしたい時に有効な機能だと思います。

生成AIは目まぐるしく進化しているので、今後のリリースに期待大です!

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