クラウド会計ソフトに勘定科目「立替金」がない?!

クライアントとの業務で立替金に該当する取引が発生する見込みがあり、事前に会計ソフトやインボイスを確認していたところ、、、会計ソフトに「立替金」がない?!!という事実が判明しましたw
そんなショッキングな出来事を時系列でつづります。

同じ会計サービスを利用されていて、立替金を使いたい方の参考になりましたら嬉しいです。

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立替金に該当する取引

具体的に取引が発生するので、詳しくかきます。

クライアントから、フライヤーのデザインと印刷の依頼を受けました。
デザインは、対価として源泉を差し引いたインボイスを発行するのでいつも通りの流れです。
問題は、印刷代。こちらは、印刷を代行する業務ですが、かかった印刷費用をそのままクライアントに請求するといった流れになります。
つまりは、上乗せせずにクライアントが本来負担すべき費用を一旦、立て替える。というケースです。

印刷費用に上乗せして請求する場合は、
印刷費=仕入れ(原価の費用科目)
印刷費+上乗せ金額=売上
で処理すれば良いのですが、今回は、単なる立て替えです。

立替金は、費用で計上するのと異なり、BS科目なので「仮受消費税」「仮払消費税」の認識がそもそもありません。
立替金がないのであれば、費用で計上しちゃえばいいじゃない。最終的には消費税0にはなるのだから。と感じるかもしれませんが、取引記録として7年残さなければいけないエビデンスとしては、実際の取引と仕訳に齟齬がありますよね。経費で計上はしたくない。(笑)
こちらの記事で「税務署に問い合わせてみた」にも書きますが、税務署の判断でも「PL(費用)に計上」はないよねという話でした。

現在、免税事業者なので消費税に関しての認識は拘るポイントではありませんが、来るインボイス制度導入時には、消費税にも気を配らなければいけないですね!!!
細かく言うと、「原則課税方式」か「簡易課税方式」かでも違いますが。。。

今回の取引では、最終的にこのような仕訳を想定しています。

立替金 / 普通預金 ・・・・ 印刷代の建て替え時に発生

売掛金 / 立替金  ・・・・ クライアントへの請求時に発生
    / 売上   ・・・・ デザインの対価

普通預金 / 売掛金 ・・・・ クライアントからの入金時に発生

極論、「立替金」が使いたいのです!笑

利用しているクラウド会計サービス

利用SaaS:やよいの青色申告オンライン
区分:個人事業主

絶対あるだろうと高を括っていたら、「立替金」がありませんでしたw
ちなみに、「仮払金」もありませんでした。。。

むむむ、、、これは困った、、と、既存である「流動資産の科目」を利用して計上してもいいものか、税務署に問い合わせてみることにしました。

税務署に問い合わせてみた

わたし「あの。。。立替取引が発生する見込みなのですが、、、会計ソフトに立替金がなくて、、、既存で流動資産に”未収金”があるのですが、未収金で計上してもよろしいものなのでしょうか、、、」
(取引内容の詳細を伝える)

税務署「うぅぅぅん。。。年末に科目調整して下さるのであれば、、、期中はそれでも、、、、」

わたし「そもそも立替金がないので、年末の科目調整もできないかと。。。」

税務署「それは困りましたね」

わたし「費用に計上はなしですよね?」

税務署「それはしてはダメですね」

わたし「ですよね・・・」

税務署「科目がない以上、こちらから”それでいいですよ”とは申し上げられないです。。」

わたし「そうですよね。。。ちょっとクラウドサービスに連絡してみます」

詰んだ!!!!!!!!そう思いながらも、クラウドサービスに科目追加ができないか問い合わせてみる事に。

ここで新たな問題が!!!契約が「セルフ」にしているため、サポートデスクに問い合わせができませんでした(泣)※もっと調べれば問い合わせ口を見つけることができるのでしょうが、、

さらに詰んだ!!!!!!!!!!!!!!もうこれは、自己解決するしか方法はない!と、クラウドサービスをこちょこちょいじっていたところ、発見しました!!!

やよいの青色申告オンラインで勘定科目を追加する方法

神!!!!!!!!会計サービスを提供する上で、勘定科目の追加がないわけない!!!
自分で科目追加をする事は、リスキーではありますがこの手段しかありませんので、科目追加を試みます。
科目追加をする際は、かなり慎重に行って下さいね!!後々、設定にミスがあると事故になります。

<科目追加方法>
設定メニュ → 科目の設定

<立替金の追加方法>
立替金はBS科目の「流動資産」に該当するので、
流動資産 → 他流動資産
を選択した状態で、「科目を追加」をクリック → 下記情報を入力

科目名:立替金
科目の説明:ご自身で分かりやすい任意の説明
サーチキー:分かりやすいように設定
貸借区分:借方

追加したい勘定科目が、「資産」か「負債」か「固定資産」か調べる方法は、BS科目であれば「貸借対照表」と検索してください。
PL科目であれば「損益計算書」を調べてみてください。

そもそも、科目がBSかPLか分からない場合は、科目名をググると出てきます。

ともあれ、科目追加なんてリスキーな方法はあまりやりたくないですよね。。

最後に、やよい様、何卒、立替金と仮払金はデフォルトで入れていただけると幸いですm(__)m
何卒、、、

立替金の請求書

ちょっとだけ補足です。
通常請求時には、消費税の認識をさせて請求書を発行しているかと思います。

しかし、立替金は異なります!

立替金には、前途の通り消費税の認識というものがありません。
これは、請求時においても同じで、消費税を認識させずに請求書を発行します。

消費税0(若しくは、その欄自体を削除)、合計金額に立て替えた金額を入れて請求を行います。

請求時には、先方にこの分を立て替えたよ!とわかるように立て替え時に発生した領収書を添付します。

今回のケースですとクライアントに提出する書類はこのようになります。

<提出書類>
・消費税を認識しない立替請求書
・印刷業者への支払い時に貰った領収書or請求書

以上で立替取引の処理が完了です!!!

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